2011年 4月11日から30日


30日
●東日本大震災復旧に向けた総額4兆153億円の2011年度第1次補正予算案は、衆院本会議で全会一致で可決された。
●共同通信社が29、30両日に実施した全国電話世論調査によれば、東日本大震災や福島第1原発事故での菅直人首相のリーダーシップについて「発揮していない」とする回答が76・0%となり、3月下旬の前回調査の63・7%から12・3ポイント増えた。
(写真は藪椿)

29日
●内閣官房参与の小佐古敏荘東大大学院教授(放射線安全学)は、福島第1原発事故で「政府は法律などを軽視し、その場限りの対応で事態収束を遅らせている」と批判、参与を辞任する意向を伝えた。
●政府は、東日本大震災で避難所や住宅地の周辺にある震災がれきについて、月末までを目標期限とし、撤去を完了するよう自治体側に協力を求めることを決めた。
●政府は、米軍普天間飛行場移設問題で、名護市辺野古に代替施設建設を滑走路2本のV字形とする方針を検討。
●反戦を訴え続けてきた随筆家・岡部伊都子さんの命日のこの日、旧邸でしのぶつどいが開かれた。

28日
●京都労働局が発表した3月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0・02ポイント上昇の0・65倍で、6カ月連続で0・6倍台となった。
●京都市は、災害時に発生するごみの運搬や処理の防災協定を府産業廃棄物協会など四つの業界団体と締結した。市の要請があれば各団体は市外の被災地へも出動する。
●関西広域連合の構成7府県の知事が出席する広域連合委員会で、原発の新規建設を認めない提案を時期尚早として否決。
●京都市伏見区の市焼却灰溶融施設で、試運転中にダイオキシン類が検出され、炉内の耐火れんがも破損するなど相ついで事故が発生し、稼動が延期されている問題で、市は、5月中旬に試運転を再開し、8月に本格稼動する予定であると発表。
●京都府は、4月の京都市消費者物価指数(速報値)を発表。総合指数(05年=100、生鮮食品は除く)は99・6で前年同月に比べ0・7%上昇。2カ月連続でプラス。
●総務省が発表した10年の住民基本台帳に基づく人口移動報告(詳細集計)によると、全国の市町村(東京23区は全体で1市)のうち73・9%の1275市町村で転出者が転入者を上回る転出超過となった。政令指定都市19市のうち14市と東京23区は転入超過。
●片山善博総務相は定例会見で、被災者の住宅再建のための支援金制度について、国全額負担による基金創設を求める全国知事会の提案を支持する方針を示した。
●政府は、国会提出されている国民年金法などの改正案で、2011年度の基礎年金の国庫負担割合を50%維持するために必要な約2兆5千億円を、12年度以降の税制抜本改革による財源を充てるとの法案修正を閣議決定した。
●総務省が発表した3月の全国消費者物価指数(05年=100、生鮮食品を除く)は、99・4で前年同月比0・1%下落。マイナスは25カ月連続だが、ガソリン価格の値上がりなどで、下落率は2カ月ぶりに縮小。
●総務省がに発表した3月の2人以上世帯の家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は29万3181円となり、物価変動を除いた実質で前年同月比8・5%減少。1964年1月以降、石油ショックの影響があった74年2月(7・2%減)を上回り、最大の落ち込みとなった。
●総務省が発表した3月の完全失業率(季節調整値)は4・6%で、前月と同じだった。福島、宮城、岩手を除く。
●原発労働者のがん発症について、35年間で10人労災認定していることが分かった。
●あしなが育英会は、震災で親が亡くなったり行方不明となったため、返済不要の特別一時金の給付を申し込んだ震災遺児が、576人に上ったことを明らかにした。
●東京電力の清水正孝社長は、巨大な自然災害などの場合に電力会社を免責する原子力損害賠償法の例外規定に福島第1原発事故が適用される可能性について「あり得る」と述べた。
 ●海江田万里経済産業相は記者会見で、電力不足対策の柱である東京電力と東北電力管内の夏場ピーク時の節電目標について、企業、家庭とも昨年比で一律に15%程度削減とする方針を示した。
●東日本大震災以降、被害の大きい岩手、宮城、福島の3県で、離職票や休業票の交付を受けて失業手当を受ける手続きを始めた人が計約7万人に上ることが、各労働局のまとめで分かった。

27日
●東日本大震災を受けて京都府の地域防災計画を見直すための専門家会議が、開かれた。福井県での原発事故を想定した暫定的な防災計画に、府が避難や屋内退避を判断する際の目安となる放射線量を盛り込む方向で意見をまとめた。府は数値を定め、5月の府防災会議に提案する。(京都)
●京都府とコンビニエンスストア大手のファミリーマートは、地元産品を活用した商品開発や観光振興など多面的に相互協力する地域活性化包括協定を結んだ。(京都)
●京都府立大が、京都府精華町北稲八間の旧花空間けいはんなに整備していた精華キャンパスの「産学公連携研究拠点施設」が完成し、開所式が行われた。
●政府は、東日本大震災で中断していた社会保障と税の一体改革「集中検討会議」を首相官邸で開いた。
●厚生労働省は、福島県内で採取したコウナゴとホウレンソウから、食品衛生法の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。
●宮城高教組は、東日本大震災の影響で今春、県内の高校と特別支援学校を卒業した人のうち、44人が内定を取り消され、160人が入社延期などで自宅待機になっていることを明らかにした。
●民間調査会社の労務行政研究所が発表した今夏のボーナス調査によれば、東証1部上場企業132社の平均支給額は、昨夏に比べ6・4%増の68万8146円となり、2年連続で前年実績を上回った。
●東日本大震災で死亡・行方不明となった国公私立の小中高の児童生徒数が計536人に上ることが、分かった。
●電通が発表した東日本大震災1カ月後の生活意識調査で、63・6%の人が何らかの消費行動を自粛していることが分かった。

26日
●全国知事会長選が実施され、代理を含む知事47人による無記名投票の結果、山田啓二京都府知事が25票を獲得し、上田清司埼玉県知事を3票差で抑えて新会長に選ばれ、就任した。
●京都府は、08年度の「市町村民経済計算」の推計結果を発表。リーマン・ショック以降の世界同時不況の影響で、全地域でマイナス成長となった。
●京都市の門川大作市長は、東日本大震災で職を失った被災者の就労支援に向け100人分の雇用を確保する方針を示した。
●福島県は、震災や福島第1原発の事故の影響で避難生活を強いられている住民について、市町村の臨時職員などや県の事業で約2500人を雇用すると発表した。
●政府と東京電力の事故対策統合本部は、福島第1原発事故を受け、周辺地域で計測した放射線量を基に作成した4月24日現在の放射線量分布マップを初めて公表した。原発から半径30キロ圏外でも通常の数百倍に相当する毎時20マイクロシーベルトの地域があるなど、依然として高い放射線量であることが裏付けられた。
●東京電力は、福島第1原発事故の避難住民に対する賠償金の仮払いを同日開始したと発表した。

25日
●京都府は、府内から海外へ輸出する食品に、欧州連合(EU)など政府間で合意している対象国以外にも独自で府内産の証明書を発行することを決めた。(京都)
●茨城県のJAグループは、東京電力福島第1原発の事故によって風評被害を受けたなどとして、約18億4600万円を東電に賠償請求する方針を明らかにした。
(写真は、ヤマザクラ)
●格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、原子力発電所を保有する中部電力など計3社の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(格下げ方向)」に下方修正すると発表。格付けは据え置き。

24日
●京都府は、「府民公募型安心・安全整備事業」について、2011年度分の公募を始めた。6月末まで受け付ける。
●侵略戦争を美化する立場の2種類の教科書が検定合格したことを受けて、同教科書の採択を阻止しようと呼びかける学習のつどいが、開かれた。
●東日本大震災の死者は午後4時の警察庁のまとめで、12都道県で1万4300人、行方不明者は6県で1万1999人となった。死者・不明者は計2万6299人。
●いっせい地方選挙後半戦の投・開票。

23日
●国が計画的避難区域に指定した福島県飯舘村で、被災証明書の交付に住民が殺到し、この日だけで360通以上交付。

22日
●府職労連は、東日本大震災の復興支援のため救援バザーを開催した。
●京都府は、府保健環境研究所で3月1日から1カ月間集めた雨水やちりから、微量の放射性物質セシウム134を検出したと発表した。セシウム134の検出はチェルノブイリ原発事故以来のこと。
●「第31回平和のための京都の戦争展」にむけた戦争展実行委員会結成総会が開催された。
●政府は、東日本大震災で被害を受けた自治体管理のインフラについて、国が自治体の権限を代行して復旧作業に取り組むようにできる「災害復旧事業代行法案」を閣議決定した。
●政府は議で、情報公開法改正案を決定した。行政機関が非公開とした文書に首相が公開を「勧告」できる新制度を導入。
●菅直人首相は、福島県の一部地域でコメの作付けを制限するよう、福島県の佐藤雄平知事に指示した。農林水産省によると、福島第1原発事故に伴う作付け制限は、コメ農家約7千戸が対象に。
●衆院は本会議で、東日本大震災の被災者支援の特例措置を定めた税制改正法案を、与党などの賛成多数で可決。津波で壊滅的な被害を受けた地域の土地と家屋の2011年度分固定資産税を免除するほか、自宅が損壊した場合の住宅ローン減税の適用を継続する。
●日清製粉、日本製粉、昭和産業の製粉大手3社が、業務用小麦粉の出荷価格を今夏にも10%強引き上げる方針を決めた。
●共同通信社の報道によれば、社会保障と税の一体改革論議の中心となる「集中検討会議」(議長・菅首相)で、消費税を将来的に10%代半ばまで引き上げる方向で検討している模様。

21日
●府職労連から3人が、東日本大震災の被災地岩手県大船渡市を中心にしたボランティア活動に出発。全労連・京都総評が呼びかけ。
●京都市が発表した1~3月の中小企業経営動向実態調査によると、企業景気指数(DI、基準値50)は、前期(昨年10~12月)比2・6ポイント上昇の42・0で、3期ぶりに改善。調査は東日本大震災発生前に実施。
●仙台市は、大震災で職を失った被災者約1330人を緊急に雇用すると発表。津波の漂流物やがれきの撤去などの作業員として約1050人、罹災証明書発行の補助など仙台市の臨時職員として約280人を雇用する方針。
●静岡県湖西市の三上元市長は、「静岡県市長会」の席上、中部電力に対し浜岡原発の即時停止を求めた。
●日本政策金融公庫が小企業を対象に東日本大震災の経営への影響を聞いたところ、62・9%が「現在影響が出ている」と回答。
●総務省は、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県について、失業率など労働力調査の対象から当面除外すると発表した。
●東日本大震災と余震で損壊した建物は、総務省消防庁の集計で30万棟を超え、30万157棟となった。
●健康保険組合連合会は、4割の健保組合が、2011年度中に保険料率を引き上げるとの見通しを明らかにした。。
                                                                       
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