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加藤周一さんの志を受け継いで

九条の会が都内で講演会

「地域にいっそう広げよう」

 九条の会の呼びかけ人で、昨年12月に亡くなった評論家の加藤周一さんの志を受け継ぎ、会をいっそう発展させようと、「九条の会講演会」が6月2日、都内で開かれ、2千人を超える人が参加した。呼びかけ人で作家の井上ひさし、大江健三郎、澤地久枝、憲法研究者の奥平康弘の各氏が講演した。加藤さんのパートナーの矢島翠さんがあいさつした。

 井上さんは、加藤さんの志は「戦争で死んだ友人たちを裏切らない」ことだとし、「親友中の親友である憲法九条と二五条を裏切ってはならないことを、私は加藤さんから学んだ」と語った。

 大江さんは、「国家間の信頼関係をつくらないと何も始まらない」ということが加藤さんの考えと指摘。「これから10年、15年、憲法の不戦の原理を守り通し、実現するという態度を示すならば、周辺の国との信頼関係を作ることができるし、いまその状況が進行しているのではないか」。

 奥平さんは、東京裁判をテーマにした木下順二の舞台を一緒に見た加藤さんが「こんなに難しい舞台を多くの人がよく見に来てくれる」と語ったと紹介。「だから日本の将来はまんざらでもないよと、言いたかったのかもしれない。彼を本当に満足させよう」と発言した。
 澤地さんは「私たちは呼びかけ人の小田実さんと加藤周一さんを失ったが、九条を守ろうという気持ちを人から人へとつなぎ続けることが、2人の思いを生かすこと」と強調した。

 九条の会の小森陽一事務局長は、全国の草の根で結成された九条の会が6月2日現在で7443になったことを報告。6月10日の発足5周年を機に「九条の会をそれぞれの地域で、いっそうきめ細かく広げよう」と訴えた。


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