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話題の本

『ヘイト・スピーチに抗する人びと』

  神原 元

 「朝鮮人を日本からたたき出せ」「ぶち殺せ」などといった、聞くに堪えないヘイト・スピーチ(憎悪表現)を連呼する排外デモ。

 ここ数年、東京の新大久保をはじめ全国のコリアンタウンなどで繰り返され、社会問題となっています。

 そうした行動に市民グループと共に抗議を続けてきた弁護士の神原元氏が、排外デモの実態やヘイト・スピーチ規制法の有効性などについて解説したのが本書です。

 法規制の必要性を主張する一方、規制によって差別が潜在化し、事態がより深刻化する可能性も指摘します。

 ヘイト・スピーチが規制されているドイツでは、法よりも市民グループの抗議がその封じ込めに功を奏しているといい、市民の団結力に期待を寄せます。

 新日本出版社、1600円+税。


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