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2015年 6月18日

世界水準より低い日本の最賃
2015年度最低賃金改定審議がスタート

貧困解消に向けた引き上げを

 2015年度の地域別最低賃金を決める改定審議が間もなくスタートします。最も低い7県でわずか677円。これではとても暮らしていけません。米国のように「貧困解消」を見据えた政策が必要です。

▼米国で最賃40%アップ法案

 米国ではオバマ大統領が昨年、全土に適用される連邦最賃の10・10ドル(約1080円)への引き上げを公約し、法案が上下両院に提出されています。現行の7・25ドル(約775円)から約40%もの引き上げ提案です。

 この政策の基礎にあるのが、「貧困解消」への政府の強い姿勢です。2014年の大統領経済報告はこの50年間の「貧困との戦い」の経過を振り返り、現状を分析。そのうえで、「最低賃金と残業手当は貧困に対する防波堤だが、最低賃金は物価と足並みがそろっていない。最低賃金で家族を養う労働者は貧困のまま暮らしている」と指摘し、最賃の引き上げを主張しています。

 さらに、「雇用が減る」という見方に対してこう反論します。

 「広範な研究によって、低所得労働者の賃上げは離職率の低下とモラルの向上につながり、コストを引き下げ、生産性を高めることが示されている」

 最賃の引き上げは、経営の改善や地域経済の活性化につながると述べているのです。

 先取りする地方もあります。マサチューセッツ州は2017年までに11ドルへの引き上げを決定。サンフランシスコ市は18年7月までになんと15ドルに引き上げる予定です。

▼日本の最賃、平均賃金の34%

 貧困の深刻さは日本も同じです。昨年の国民生活基礎調査によると、6人に1人が貧困層という結果が示されました。過去最悪の水準です。一方、最賃の全国平均は780円。相当に低い額です。

 先進国の最賃は英国6・5ポンド(1158円)、フランス9・53ユーロ(1352円)、ドイツ8・5ユーロ(1206円)。平均賃金との比較を見ると、差はさらに歴然です。経済協力開発機構(OECD)によると、日本の最賃は平均賃金の34%で、28カ国中24位(2013年)。下はエストニア、チェコ、メキシコ、米国ですが、このままだと日本はワースト3に陥ることにも。

 まずは、最賃を「貧困解消」の政策の柱に据えること。そのうえで、税制や中小企業対策などの必要な対策をほどこす――。米国の良い所は積極的に見習ってほしいものです。

▼課題は底上げと地域間格差解消/2020年までに平均1000円実現を

 今年の改定で重要な指標の一つが「物価上昇」。昨年度の消費者物価指数の上昇率は2・9%プラスでしたが、この分を引き上げなければ実質マイナスになってしまいます。確実に引き上げたうえで、さらなる底上げが必要です。

 もう一つは地域間格差の解消。宮崎県や沖縄県などと東京都では、211円もの格差があります。これでは東京一極集中と地方の衰退は止まりません。

 早期に全国で最低賃金800円、20年までに平均1000円――という政労使合意の水準もしっかり訴えていく必要があります。
(※為替レートは2014年平均)(連合通信)

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