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2014年 6月24日

「集団的自衛権いらない」
渋谷で若者が「憲法集会」、800人がデモ

イラク支援活動家の高遠菜穂子さんが講演

 憲法を守り、生かそうと訴える「若者憲法集会」が6月22日、都内で開かれた。日本民主青年同盟などでつくる実行委員会が主催。集会後、800人が渋谷の繁華街を練り歩き、「集団的自衛権はいらない」「憲法守れ」とアピールした。

 集会では、イラク支援活動に取り組む高遠菜穂子さんが「日本は平和憲法を持つ国として、外国から信頼感を持たれている。集団的自衛権の行使はこの逆を行ってしまうだろう」と訴えた。 デモに参加した栃木県在住の女子大生は「身近な友人とは、なかなか社会や政治のことを話し合えないけど、自分自身もっと勉強したいと思い参加した」と語っていた。

武器は「お守り」にならないイラク支援活動家の高遠菜穂子さん/集団的自衛権の行使を批判

 イラク支援活動を行っている高遠菜穂子さんが6月22日に都内で講演し、「平和憲法を前面に出した国際貢献のやり方がある。集団的自衛権の行使はそれとは全く逆だ」と訴えた。講演は実行委員会主催の「若者憲法集会」で行われた。

▲国際社会での信頼失う

 イラクで活動する医療団体のほとんどが米国人で、反米感情が強い現地の病院は、米国人医師らの受け入れに反対しているという。高遠さんは、米国人支援グループの受け入れについて交渉したことがある。そのとき、現地の病院からは「なぜ、日本じゃないのか。日本人なら何の問題もないのに」と断られた。

 日本は「平和国家」というブランドになっており、イラク人の親日家は多いという。「第二次世界大戦の敗戦から復興して経済成長した、『平和憲法』を持つ国という印象を持たれている」と語った。

 高遠さんは、集団的自衛権を行使して米軍と共同作戦を行えば、この信頼は崩れ去ると強調。「米軍は治安維持の名目で赴いたが、現に何千人ものイラク人を殺している。仮に自衛隊が民間人を殺してしまったら、世界中の大きなニュースになる」と指摘した。

▲武力行使は危険招く

 自衛隊が武力を行使すれば、現地で活動する日本人はより一層危険にさらされる。高遠さんは2004年、イラクの武装勢力に拘束された体験を紹介した。「拘束されて、まず国籍を聞かれた。当時、自衛隊は人道復興支援でイラクに派遣されていたが、この時は、誘拐で済んだ。もし自衛隊が武力を行使すれば、誘拐では済まなくなる。間違いなく私も(殺傷の)標的になる」と語った。

 その上で、「武器はお守りではない。武装することは『撃ってくれ』と言ってるのと同じだ。戦場で活動する人の中では非武装は鉄則となっている」と述べ、海外での武力行使につながる集団的自衛権の行使を批判した。 (連合通信)                         
 

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