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2013年 7月 8日

「自立した生活はムリ」
最賃裁判原告の佐藤直子さん

親子で大幅引き上げ訴え  

 「フルタイムで働いても自立して生活できない。子どもを育てていけない今の最低賃金に大きな疑問を感じる」。コンビニ店でアルバイトをする佐藤直子さん(49)は6月26日、横浜地裁でこう陳述した。神奈川最賃引き上げ集団訴訟の原告に親子で加わっている。時給は最賃ギリギリの850円(神奈川県849円)。大幅引き上げへの切実な思いを訴えた。

▼娘の学費も工面できず

 佐藤さんは2003年に離婚。2人の子どもを育てるためスナックで働き始めた。時給1600~2000円だったが、「手取りは月20万円前後。育ち盛りの子どもを養うには足りず、見かねた母が手助けしてくれた」と明かす。

 夜遅くまでお酒に付き合う生活がたたり体調は悪化。てんかんの持病もあって水商売をやめ、時給850円の弁当屋に転職した。懸命に働いたものの、上司によるパワハラの末、雇い止めに。昨年再婚して生活に余裕が出てきたが、週4日働くコンビニの収入は月3~7万円。「娘の学費は工面できない」と話す。

 元夫の支援で無事に短大に入学した娘(19)も、時給850円のビジネスホテルと、居酒屋のバイトを掛け持ちしている。佐藤さんは陳述後、連合通信の取材に対してこうも語った。

 「非正規社員はどんなに働いても、時給は全然上がらない。最賃が低過ぎて割に合わない働き方を何とかしてほしい」

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