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ローカルユニオンを非正規労働者の受け皿に
全国交流集会開く

 全労連は6月1、2の両日、静岡県浜松市内で、1人でも加入できる地域労組「ローカルユニオン」の全国交流集会を開きました。各地のユニオンが非正規労働者の受け皿となり、偽装請負の告発や労働基準法違反の是正などを行っています。組合数、組合員数ともに増えているのが特徴です。

 ローカルユニオンは全労連の地方・地域組織、単産がつくる個人加盟制組合。40都道府県に116ユニオン、組合員は5877人います。
 寺間誠治組織局長は2年間で24ユニオン、組合員が1173人増加したことを報告。「多くの青年がローカルユニオンに加入、相次いで立ち上がっている」と述べ、松下プラズマディスプレイやキヤノン大分工場など大手メーカーでの偽装請負の告発や、不払い残業、最賃法違反の是正などの取り組みが、ユニオンへの加入をきっかけに始まったと語りました。

 臨時、請負などの不安定雇用労働者や登録型ヘルパー、外国人労働者の組織化は緊急課題として、ユニオンの役割の大きさを強調。地方・単産組織の積極的協力を求めるとともに、ホームページの充実や、ユニオンへの加入を勧めるビデオ映画「労働組合は未来へのドアU」(全労連制作)の活用を呼びかけ、「1人ぼっちの労働者をなくす運動の先頭に立って頑張ろう」と述べました。
 特別報告では京都の伏見ふれあいユニオンが、組合員になった人たちに公務員や教師、民間労働者、税理士、弁護士などが生活相談活動などを進める中で、組合員が結成後2年余りで150人に達したと語りました。

 札幌ローカルユニオン「結(ゆい)」は、不払い残業代を支払わせるなど非正規労働者からの相談を次々に解決し、「立ち上がる非正規労働者を支える組合」として地元マスコミにも大きく取り上げられていると報告。松下プラズマディスプレイでの偽装請負を告発した吉岡力さんは、地域の若者に支えられながら争議に取り組んできたと語りました。
 
●放置された労働者の要求にこたえよう
 4つの分散会に分かれて討論が行われました。第4分散会では、ローカルユニオンの取り組みなどについて話し合われました。
 医療生協で働くパートや臨時労働者65人を組織している青森の地域労組は、「手を差し伸べればすぐにでも組合に入る労働者がいるのに放置されている。ここをがっちり取り組まなければならないのではないか」と述べました。最近も、ヘルパーの移動時間が労働時間であるとした厚生労働省の通達を知らせるなかで、20人の登録型ヘルパーを組合に迎え入れたと報告しました。

 奈労連一般は「年間約500件の相談があり、うち50〜70人を組合に迎え入れています。加入すべき単産組織のない労働者の受け皿になっている」。群馬県労会議も「年間200件の労働相談がある。1人1争議で毎週のように団体交渉を行っている」と述べました。

 自治労連は首都圏青年ユニオン(東京自治労連加盟)の取り組みについて、「団体交渉の日程や組合ニュースを携帯電話のメールで配信するなど、従来型の労働運動のあり方と全然違う。インターネットを通じた相談が増えている」と述べ、ホームページの充実などの工夫が必要と語りました。

 相談員の担い手づくりも大切な課題。自身が争議を経験した大阪地域労組の役員は「争議後に相談員になる人は多い。『団体交渉だとこんなふうに会社に物が言えるのか』と感動し、恩返しの気持ちで、いまは支援する側にいる。大阪地域労組では相談員の交流会を定期的に開きサポートしている」と述べました。


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