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府職労ニュース


2009年 2月 9日

1日も早い被爆者の救済を
近畿原爆訴訟・第2次グループ、高裁初公判

大阪高裁で5月に判決

  近畿原爆訴訟・第2次グループの大阪高裁(永井ユカタ裁判長)での第1回口頭弁論が1月30日に開かれ、原告(被爆者)側、国側双方の意見陳述後に即日結審、判決は5月15日(金)午後2時となりました。

 大阪の原告・馬場崎榮さんと京都の原告・森美子さんが口頭陳述で、被爆の実態に合わない国の認定制度を批判、国の謝罪と一刻も早い被爆者への救済を訴えました。藤原精吾弁護団長は、機械的なやり方で認定を却下しつづけてきた国の行為は不法行為にあたるとして国家賠償の必要性を訴えました。

 国側の陳述は、「原告(被爆者)はほとんど被曝していない」として、被爆線量などこれまでの裁判で決着済みの問題をむし返し、松谷訴訟最高裁判決(2000年7月)を歪曲して、昨年7月の大阪地裁判決を批判するというお粗末なものでした。

 終了後の報告集会では、尾藤廣喜弁護団幹事長が国の主張の誤りをズバリ解明、3月と5月に高裁(千葉、大阪、東京)、地裁(広島、高知)で5つの判決が集中して出され、運動も大きな山場を迎えることを強調し、全面解決にむけた支援の集中・強化を訴えました。集会には京都の原告の森美子さん、大坪郁子さん、寺山妙子さんが参加しました。

 「私たちには時間がない」救護被爆の実態を示し、森さんが意見陳述
 看護師として長崎で救護被曝した森さんは、長崎の大村海軍病院での救護の実態、その後の健康状況を具体的に述べ、原爆症と認めなかった一審の判決は「納得できない」としながらも、救護被曝で原爆症になる可能性を認めたことにたいし、「自分が裁判をおこしたことは無駄ではなかった」との心情を語り、「私と同じように、被爆者の看護にあたって被曝し、病気になり、苦しんでいる人がたくさんいます。私たちには時間がありません。私たち救護被爆者を一日でも早く救済してください」と力強く訴えました。

 判決は、3月、5月に集中します。3月には、12日東京高裁(千葉)、18日広島地裁(2次)、27日高知地裁、5月には、15日大阪高裁(2次)、28日東京高裁(東京)で判決が予定されています。近畿支援連絡会では、大阪地裁・高裁宛の署名用紙(改訂版)を作成しています。 


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